DFIの「新スマート工場」、自動化設備の導入により生産能力を30%向上
組込みマザーボードおよび産業用コンピューターの世界的リーディングカンパニーであるDFI（2397）は先日、スマート新工場への転換の成果を明らかにするとともに、桃園の新工場をメディアに公開しました。DFIのスマート新工場では、多数の自動化設備を導入しています。これにより、効率性や精度が高まるだけでなく、厳格な製造および検査プロセスの実施が可能となり、30%の生産性向上、99.9%の材料・部品の把握率、および99.6%の直行率を達成するなど、製造工程全体における管理能力が向上しています。DFIは、継続してスマート製造の導入効果を発揮し、OTのスマート化における企業のベストパートナーとなることを目指しています。
近年の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、国際サプライチェーンは労働力や材料が不足するという深刻な課題に直面しています。このため、企業が生産の自動化やスマート化を導入する動きは、未来の競争力を高めるための鍵となります。DFIは、産業自動化およびDXのニーズに照準を合わせ、最新の自動化設備を多数導入することで、桃園の新工場を高効率・高品質・高精度の材料管理を実現するスマート工場へと徐々に転換させています。
DFI副董事長の李昌鴻氏は、次のように述べています。「近年、新しいインフラ整備やIoTの波が世界中の産業に押し寄せています。DFIは、組み込み機器分野において強力な専門的優位性を蓄積してきており、お客様がITとOTの2つのシステムの統合を加速させ、スマート化を導入できるようサポートすることが可能です。これにより、変化の激しい産業環境に対応し、ポストパンデミック時代、ならびに経済の変化がもたらすさまざまな影響に対処することができます」
また、DFI総経理の蘇家弘氏は経営方針について触れ、次のように述べています。「企業のDXの動きに伴い、DFIは『スマート新工場』『AIoTの製品ライン』『柔軟で安定したサプライチェーンの展開』の3つの経営戦略を打ち立てています。これらを通じて、設計から生産までの全体的な製造工程および品質の管理を実施し、統合ソリューションを提供するとともに、卓越した製品の性能および安定性を供給するサービスを実現し、お客様のために最大限の価値を創造します」
桃園の新工場がスマート化の効果を実証
- 効率性：DFIはSMTの生産ラインを一気に6つに拡張したほか、高効率のAS/RSの無人搬送車と自動化されたスマートウェアハウスシステムを統合しました。これにより、作業指示における材料の回転率が20%向上し、生産性が30%向上しました。
- 精度：X線パーツカウンターの導入により、取り付け後の部品数を正確に数え、計算することができます。スマートフィーダーは、スマートなダブルチェックおよび生産のトレーサビリティシステムという2つの機能を搭載しており、材料・製品の追跡を実現し、99.9%の材料・部品の把握率を達成しています。
- 製品品質：リフロー炉通過前の2D AOIおよびリフロー炉通過後の3D AOIの自動光学検査とX線検査により、完成部品の正確性および製造工程の品質が保証されます。また、広い温度範囲のバーンインチャンバーにより、お客様のニーズに応じて老化試験を実施することができ、さまざまな主要アプリケーションの耐久性要件を満たし、99.6%の直行率を達成しています。
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DFIはSMTの生産ラインを一気に6つに拡張したほか、高効率のAS/RSの無人搬送車と自動化されたスマートウェアハウスシステムを統合しました。これにより、作業指示における材料の回転率が20%向上し、生産性が30%向上しました。 |
製品の小型化および高柔軟性・高安定性のサプライチェーンの構築を実現
DFIは近年、小型マザーボードの研究開発に積極的に取り組んでいるほか、Edge AI関連製品の本格的開発に着手するとともに、産業自動化、V2X、医療等のソリューションを含む垂直アプリケーションの展開を推し進めています。その一方で、高品質な製品の供給には、強固で柔軟性の高いサプライチェーンによる後ろ盾が必要となることから、DFIではスマートな生産管理能力を高めることで、安定したサプライチェーンを構築しています。これにより、製品開発や出荷に関する世界中のお客様のニーズに、迅速かつ柔軟に対応することができます。
桃園のスマート工場は、移転から一年でITとOTのシステムの統合に成功し、生産ラインの効率性・精度・品質の3つの要素がいずれも向上したほか、ハイブリッドクラウドアーキテクチャを構築し、情報システムの接続性・正確性の向上を実現しています。こうした高い生産能力および性能は、企業が推進するOTのスマート化への転換を力強く支援します。